「カタルシスの岸辺」は荒渡巌、海野林太郎、高見澤峻介を中心に二〇一七年に東京で結成された「マテリアルショップ」です。プロジェクト毎に参加作家が変わりますが、二〇一九年に髙橋銑が退店、二〇二四年に田中勘太郎が退店、同年現在は大山日歩、宍倉志信、鈴木雄大、岡千穂、みずしまゆめを含めた八人がコアメンバーとして活動しています。
「カタルシスの岸辺」は「ショップ」という形式で様々な表現活動を行っています。特に注力しているのは「死蔵データ」の収集と販売です。「死蔵データ」とは、「誰にも見せておらず、SNSにもアップロードしていない、自分だけがその存在を知っているデータ」を指します。死蔵データは社会の流れ、あるいは経済合理性からこぼれ落ちたものですが、そこには人間の豊かさや欲望が垣間見えるものでもあります。私たちは、これらのデータの収集と販売を通じて、すべての人々が持つ創造性を称賛し、その価値を未来へと繋げることを目指しています。